164話 水を飲むだけで痩せるロジック
【水の日】
本日は水の日です。平成二十六年、水循環基本法が施行され、「国民の間に広く健全な水循環の重要性についての理解や関心を深める日」として定められました。八月は一年の中で水の使用量が多い月でもあります。
水の循環は、蒸発した海水が雲となって移動し、地上に雨となって降ることで河川に流れ、海にかえります。その循環の中に人間社会は形成され、水を利用しています。私たちが使用した水は、再び自然の循環に合流します。
日本の場合、一年を通じて飲料水などに困ることは、あまりないでしょう。 また、湯船にたっぷりお湯を張り、入浴する習慣もあります。日本ほど自由に水が使える国は少ないのかもしれません。
水は大自然からいただいたものであり、限られた資源でもあります。普段から節水を心がけ、水を無駄使いしない意識を持つことも大切でしょう。
水を大切にすることは自然や地球を守ることにつながり、そこに生きる私たちの未来を築いていくことでもあるのです。
水を大切に。
さて結果は?
習慣△!
先日、水にまつわる面白い研究結果を目にしました。
「水を飲むだけで痩せる」
池谷敏郎医師の著書
『代謝がすべて』(角川新書)
この著書では、健康な男女14人を対象にしたある研究について記載があります。
500ミリリットルの水を飲むことでエネルギー消費がどう変わるかを調べたところ、飲み終わってから10分以内に効果が出始め、男女ともにエネルギー消費が30%増え、その効果は1時間以上続いたそうです。
この研究では、1日1.5リットルずつ水の摂取量を増やすと毎日のエネルギー消費量が50キロカロリー増え、この習慣を1年間継続すると1万7400キロカロリー余計にエネルギーを消費することになり、脂肪組織2.4キログラムに相当する、と結論づけられています。
面白い研究です。
水を飲むだけでエネルギー消費が増えるなんて、「え、本当?」
しかしながら体内で起きていることはとてもシンプルでした。
実は、この研究で飲んでいる水は、22度という体温よりも低い常温の水です。温度の低い水を飲めば、体の中で体温と同じ温度にまで温められます。温めるには当然エネルギーが必要です。
そのエネルギーはどこから来たのかといえば、もちろん自分でつくりだしているのです。
例えるならば、体内でエネルギーを使ってお湯を沸かしているようなものでしょう。
ここで重要なポイントは?
ずばり!水の温度です。
代謝を上げるには、温かい水よりも冷たい水(体温よりも低い温度)を飲むとよい。
これは、水に限らず、飲み物全般に共通していえることだそうです。水を飲むなら温かい水よりも冷たい水のほうが代謝は上がる。
例えば、温かい部屋で厚着をしてぬくぬく過ごすよりも、少し肌寒さを感じるほうが代謝は上がりやすくなる。寒さを感じて体温を上げるために自ら熱をつくりだす行動をとることが代謝を上げることにつながる。というロジックです。
たしかに!暑い夏よりも寒い冬のほうが体を温めようと熱をつくりだす分、基礎代謝は上がりダイエット効果は高いと聞いています。
要するに!
「どうやって体温を上げるか」が重要
例えば、運動とサウナを比べてみると?
運動の場合、自分で筋肉を動かしてエネルギーを消費した結果、熱が生まれて体温が上がります。
サウナの場合、自分で筋肉を動かして熱を生みだしているわけではありません。体温を上げるほどの熱を生みだしているのは何かといえば、サウナ室の片隅にあるヒーター。
基礎代謝を上げるには、熱をつくりだす作業を他人任せにしてはいけないのです。筋肉を動かしてエネルギーを消費し、自分で熱をつくりだす。それが代謝を上げる基本です。
代謝を上げるためにあえて体温よりも低い水を飲んで体で温める。さっそくやってみようと思います!今日も一日お疲れ様でした!
