198話 相手を尊重する前に、やることあるよ
【相手を尊重する前に】
史上最年少でプロ棋士になるなど、様々な最年少記録を塗り替えている藤井聡太五冠の活躍により、近年は将棋への関心が高まっています。
将棋では、勝っても勝者は喜びを表しません。投了(とうりょう)になったら、互いに盤をはさんで礼をするのみです。スポーツでも、将棋と同様に喜びの気持ちを抑え、最初と最後にお互いに礼をするというケースもあります。
昨夏の全国高等学校野球選手権大会で優勝した智弁和歌山高校は、優勝を決めた後、マウンドに集まって歓喜の輪を作らず、すぐに整列しました。
同校の主将は「礼に始まり礼に終わるということで、すべて終わってから喜ぼうと思っていた」と語っており、相手を尊重する姿勢がうかがえます。
仕事では多くの人と関わる機会がありますが、その際に、相手を尊重し、感謝の気持ちを持って接することで、良好な関係が築けるでしょう。
最近の自分の行動や言動に相手を尊重する気持ちがあったか、振り返ってみてはいかがでしょうか。
さて今日の実践は?
昔から日本は、利他的・相手の気持ちを尊重する、など他人への優しさの表現などがフォーカスされやすい国だと思います。
もちろん、それはとても良いことですし、大事な考え方ですが、前述を表現するには絶対前提があると思っています。
そうでないと自分の生活や身体、もっと言うと心が壊れかねないからです。
では絶対前提とは?
じぶんを大切にすること
じぶんを尊重すること
自分を尊重すること、というのは、自分自身が何を思っていて、どうしたいと思っているのかちゃんと理解すること。そのうえで、自分が行動を選択する意思をもつということです。
「自分が選択する」それがポイントだと思います。
私たちが受けてきた教育は、「他人を尊重すること」が中心だったように感じます。「自分を尊重する」という概念を学ぶ機会が思い返せばあまりなかったのではないでしょうか?
他人を尊重することばかりがいいことだという思考を植え付けられてきた傾向が強い中、大切なのは、「自分も、他人も、どちらも大切にできること」ではないかと感じた一日でした。
今日も一日お疲れ様でした!