153話 リーダーは必見👀
【アイコンシャス・バイアス】
Aさんは、今年入社したSさんに「受話器は丁寧に置きなさい」と注意をしました。するとSさんから、「ジュワキって何ですか?」と質問されました。
Sさんは、受話器が何を指す言葉か分からなかったようです。Aさんは言葉の認識に大きなギャップを感じ、驚きました。
この場合、Aさんからすれば当然知っていると思っていたことをSさんは知りませんでした。こうした「自分が知っているから相手も当然知っている」などと思い込むことを「バイアスが掛かる」と表現することがあります。
昨今のビジネスシーンにおいてバイアスという言葉は、方向性が偏っているという意味から「かさ上げ・偏り・歪み」を指すようになりました。「これまでのやり方が絶対に正しい」という考えも、バイアスが掛かっています。
誰でも、様々な場面で思考の偏りや思い込みで決めつけてしまうことがあるものです。<自分の考えに偏りがないか>と一度立ち止まって考えることで、より良い判断ができるようになるのです。
さて結果は?
習慣△!
リーダーや管理者が人と接する時に気をつけることは何か?
アンコンシャス・バイアス
という言葉をご存知ですか?
アンコンシャス・バイアスとは「無意識の偏見」や「無意識の思い込み」などと訳されます。
自分の過去の経験や知識、人の属性などから、知らず知らずのうちにものごとを決めつけてしまうことであり、日常のあらゆる場面で起こり得ます。
「名選手が必ずしも名監督になるとは限らない。」この理屈の原因は、バイアスの影響だと思います。
自分ができることは相手もできる。自分の経験知識の中で作られる常識や当たり前。これらを振りかざして指導しても良いパフォーマンスにつながることはありません。
職場のリーダーと部下の関係でも同じことが言えます。例えば、小さなお子さんを持つ女性社員に対して上司が「泊りがけの出張は無理だろう」と勝手に決めつけてしまったり、プライベートを大切にする傾向がある社員に対して「昇進には興味がなさそうだ」と思い込んでしまったり。
逆も然りで部下から上司に向けたケースもあります。たとえばミーティングなどで一度でも、意見が強く否定されると、「自分の意見を聞いてもらえることはないだろう」と決めつけて発言しなくなってしまったり。
アイコンシャス・バイアスがあること自体が問題ではなく、それに気づくことができないところで問題が生じます。
直接的な影響として、管理職による「部下にとっては不本意な決めつけ」によって社員一人ひとりがイキイキと働けなくなってしまうことではないでしょうか?新しい発想や異なる視点からの意見が生かされにくくなり、メンバーのモチベーションの低下につながります。同時に、人間関係がギスギスしてしまったり、言い訳が多くなったりということも起こり得るためイノベーションも起きづらくなってしまう結果に陥ります。
それでは、こういった組織を阻害しかねないアイコンシャス・バイアスとどう向き合うか?
アンコンシャス・バイアスは誰にでもあるものとリーダーが自分で気づくことと同時に、チームでこの「アンコンシャス・バイアス」というテーマを共有し、その事実をお互いに認識。その内容を開示して話し合いを重ねていくことです。
そして、「〇〇すべきだ!」「〇〇であるはずだ!」決めつけ言葉を意識的にやめてみること。
上司が部下と良い関係を築いていく為に、まず取り組むべきは、相手を変えることではなく、自分を開示することなのではないかなと。
友達付き合い、恋愛、夫婦、家族、仕事。人との付き合いの中では、バイアスのかかった思考、発言は必ずあります。そんな時に、この記事を思い出してもらえたらいいな!今日も一日お疲れ様でした!
