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172話 通信手段とヒューマンエラー

【情報伝達の精度】


仕事を完遂させるための情報伝達は、関わる人が多くなるほどいかに迅速かつ正確に伝えるかがカギになるといわれます。例えば、連絡したつもりでも、一部の人が気づかなかったために全体の進捗に支障をきたすこともあります。  



月曜日のある日、現場責任者であるMさんに突然のメールが入りました。別の現場を担当している部下からのメールで、お客様が直接説明を求めているとのことでした。トラブルが続いていた現場なだけに慎重な対応が必要でした。



Mさんは、その日の予定を変更し、急遽、連絡のあった現場に駆けつけましたが、お客様がいないのです。部下に尋ねると、メールを送った直後、お客様は「急用が入ったので説明は後日に改めさせてほしい」とその場を立ち去ってしまったというのです。



部下は慌ててMさん宛に二本目のメールを送りましたが、Mさんは移動中で、メールの確認ができなかったのです。Mさんは二本目のメールを確認できていれば、予定を変更せず、他のお客様に迷惑をかけずに済んだと反省しました。



さて結果は?

習慣△!



昔と比べて、携帯電話、メール、LINE、SNS、と通信網がここまで発達したにもかかわらず、どうしてこういったことが起きたのか?



〈人と人のコミュニケーション〉

〈通信ツールの特性〉



が原因ではないでしょうか?



まず根本に、情報伝達は人と人とのコミュニケーションですので、情報は相手が受け取らなければ伝達にならない事です。



電話は、緊急性が高い場合など、口頭で直接伝えることができますが、文書や記録に残りませんし、相手の時間を割きます。メールは膨大な情報こそ送れますが、到着確認に一手間かかります。そこで台頭してきたのがLINEです。オンラインでのリアルタイムの情報伝達と既読機能(メールで言う開封チェック)があるので比較的使いやすく、緊急性を要する場合は通話もできます。



通信手段が発達したからこそ、これらの特性を活かしながら情報共有していきたいですね。



そして、伝える側、受け取る側のヒューマンエラーが起きないよう意識することは?



伝える側は、主語を省略したり、漠然とした表現のような、あらゆる解釈ができてしまうような表現を使うと混乱や勘違いが発生する原因になりますので、自分は理解しているからといって、相手もわかっている前提で話を進めてしまわないように、誰が聞いても理解できるように伝えることを意識したいですね。



受け取る側は、疑問があったり、理解が難しい場合など不安があるときに確認を怠ってしまうと、その時点で受け手としてしっかりと情報を理解した状態とはいえませんので、質問しにくい状況や相手もいるかもしれませんが、ミスを発生させてしまうよりは、念を押して不明点を確認する意識を持ちたいですね。



どんなにツールが発展しても、最初と最後は人ですので、相手への少しの気遣いを持って連絡したいものです。今日も一日お疲れ様でした!



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