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166話 水到て渠成る

【打ち水】


一年で最も暑い夏の時期を迎えています。



近年、地球温暖化やヒートアイランド現象が問題となっていますが、暑さ対策の一環として道路や庭に水を撒く「打ち水」が改めて注目されています。



もともと打ち水は、茶の湯の作法として客を迎える際、玄関先に水を撒き、場を清める意味合いで行われてきましたが、後に涼を取ることや土ぼこりが舞うことを防ぐためにも行われるようになりました。



打ち水には、水が蒸発する際に出る気化熱で周囲の温度を下げることや、水が蒸発せず地表に残った状態では、地面の気温が上がりにくく、地面を通る風を冷やす効果があるといわれています。



また、水は日向ではなく日陰の場所に撒くことがより効果的で、時間帯は気温が上がり切っていない朝と、気温が下がりつつある夕方がよいとされます。



夏場は莫大な電力を必要としますが、エネルギーは無限ではありません。限られた資源であることを意識して生活していきたいものです。



さて結果は?

習慣クリア!



水の話が最近多いのはやはり夏だからでしょう。水にまつわるステキな故事成語があります。



水到りて渠成る

みずいたりてきょなる



「渠」とは、水が流れると自然に土が削られて溝ができます。その溝のことです。



水が流れて溝ができるように、条件が整えば物事は自然に成就する。と言う意味です。

学問もコツコツと究めていくと、自ずから身につき役に立ちますし、スポーツも仕事も同じです。


 

また、水という字には「徳」という意味もあります。徳を少しずつ積めば、自然に事は成るのです。



現代の世の中ではなにかと見返りを求めがちですが、見返りを求めず無垢な心で積み上げていくことが大切なんだろうなと感じます。



正直なところ、毎日一生懸命に仕事に取り組んでも、大好きな活動をしていても「この先、報われるのかな?」と思ってしまうことがあります。ふと虚しくなる時もあります。



そんな時はこの言葉を思い出します。

そんなに焦る必要はないんだと。

 


来るべき時が来れば、全ては自然とできあがるもの。努力を続ける気持ちを忘れないで日々を暮らしていきたいと思います!今日も一日お疲れ様でした!



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